助成金の申請業務 種類と手順について
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皆さんは、「助成金」をご存知でしょうか。
厚生労働省が管轄する、事業主に対して支給されるお金のことです。雇用の維持や拡大に
関連して支給されます。
制度が複雑で、初めて見る方には一度で理解することは難しいかもしれません。
今回は、助成金制度の種類と申請のための手順について、概略を解説したいと思います。

○助成金とは

・そもそも助成金とは?

助成金の事業は、雇用保険の事業の一つ。
雇用の維持や拡大に努める企業に対し、返済義務のないお金が支給されます。
似た言葉に、「補助金」というものがありますが、こちらは経済産業省や地方自治体で用
いられる言葉。
助成金は原則、要件を満たせば必ず受給することができますが、補助金は支給要件を満た
したとしても、必ずもらえるとは限りません。
似た言葉でも違いがありますので、調べる際は少し注意をしましょう。

・助成金の財源は?

助成金の財源は、主に会社がおさめる雇用保険料から拠出されています。
雇用保険料の内訳を見ると、「失業等給付の保険料」と「雇用保険二事業の保険料」の二
つに分かれていることがわかります。

(画像:厚生労働省資料「平成31年度の雇用保険料率について」より)

助成金の財源となるのは、二つのうちの「雇用保険二事業の保険料」。会社のみが負担する保険料ですね。

○助成金の種類と区別について

・現在の助成金は大きく分けて8つ

現在、厚生労働省が支給を行う助成金は、大きく分けて8つの区分があります。

 

さらに8つの区分の中でも、目的によって要件や支給金額は様々です。

以下が、平成31年(令和元年)5月現在の概略となっています。

近いうちに計画的な休業や、社内の環境を整備する予定のある方は、一度、厚生労働省のHPを確認してみるとよいでしょう。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/index.html

 

要件に合致し、受給できる助成金があるかもしれません。

・助成金の内容は毎年変化する可能性がある

厚生労働省管轄の助成金は、予算の都合で毎年内容が変化する可能性があります。

 

「雇用調整助成金」などの定番の助成金であっても、支給要件や金額が変化することも少なくありません。

 

また、新たに創設された助成金がある一方で、廃止されてしまう助成金も存在します。

「来年はこの助成金を受給しよう」

そう考えていても、次年度には廃止されていることもあるので、注意をしましょう。

○助成金申請のための手順

・要件を確認する

助成金は、種類によって支給要件が様々に変化します。申請の際は、対象となるか入念に確認をしましょう。

 

また、すべての助成金で共通となる支給要件も存在します。

 

【共通となる要件】

①雇用保険適用事業所であること

②申請期間内に申請を行うこと

③支給のための審査に協力すること。

 

従業員を一人でも雇用すれば原則、雇用保険へは強制加入となります(一部業種を除く)。

そのため、①の要件はほとんどの場合、クリアしていると思います。

 

②については、各助成金に申請期間が定められています。

国が行う事業のため、期限は厳守となります。気を付けましょう。

 

③は、単に姿勢の問題ではなく、必要な書類を保管していること等が要件となります。

助成金の申請の際には、多くの書類を提出物として添付する必要があるためです。

 

また、場合によっては労働局からの実地調査が入る場合もあります。この調査に協力することも、受給の要件とされています。

・不支給要件も存在する

助成金には、支給要件と同時に、不支給となる要件も存在します。

 

事業主が暴力団と関係がある。3年以内に助成金の不正受給を行った過去がある。

 

そういった場合、支給要件を満たしていても受給はできません。多くの方は、不支給の要件には当てはまらないと思いますが、念のためチェックをしておきましょう。

 

また、中には申請前後の一定期間内に、会社都合の退職者を出していた場合、不支給となる助成金もあります。こちらもあわせて確認しておきましょう。

・申請手順の解説 ~「雇用調整助成金」を例に~

助成金の種類は様々。すべての手順をここで紹介することは困難と言えます。

 

今回は「雇用調整助成金」を例に、ご説明したいと思います。

景気の変動により事業活動が縮小し、雇用の維持が独力では難しくなった企業のための助成金です。

 

従業員を休業させた、または教育訓練を受けさせた会社等が対象となります。

助成額は、中小企業であれば、支給した休業手当の三分の二の金額(上下あり)。

 

大まかな流れをご説明しますので、ご自身で申請をなさる場合は、参考にしてみてください。

1.雇用調整の計画を立てる

 

今回は、従業員の一時的な休業により、雇用を維持する場合を想定します。

 

一時的に受注の減った部門を対象として、「何人」を、「どの程度の期間」休業させるのか検討します。

 

2.計画届を作成する。

 

助成金を受けるためには、実際に休業などをさせる前に、計画を届け出る必要があります。

 

助成金のパンフレットを確認し、届け出に必要な書類を確認します。

様式第1号の(1)から(4)は、厚生労働省のHPからダウンロードし、必要事項を記入します。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080400.html

 

また、休業を事由とする助成金の場合は、確認書類(1)と(2)が必要となるようです。こちらは、別途用意します。

 

【確認用書類(1)の準備】

ガイドブックを確認すると、「休業協定書」とそれに付随する確認書類が必要なことがわかります。

労働組合がないため、従業員の過半数代表者との間に協定を結び、委任状も書いてもらいます。

 

【確認書類(2)の準備】

「事業所の状況を確認する書類」として、「会社案内パンフレット」「月次損益計算書」「就業規則」をそれぞれ用意します。こちらも、ガイドブックを参照しながら確認できました。

 

3.実際に従業員を休業させた後、支給申請を行う。

 

事前に届け出しておいた計画通りに、休業を実施します。

そして実際に休業を行った後に、支給申請を行います。期限は、申請対象期間の末日の翌日から、2か月以内です。

 

支給申請の際にも、多く提出書類が必要となります。

過不足が無いよう、ガイドブックを見て必要となる提出書類を確認します。

 

ガイドブックで詳細を見ると、確認書類(4)と(5)は、「労働保険 確定保険料申告書」と「タイムカード」、「賃金台帳」が必要なことがわかりました。

 

様式第5号の申請書類については、厚生労働省HPからダウンロードし、必要事項を記入していきます。

 

全ての書類がそろったら、労働局かハローワークに提出です。

 

4.労働局での審査を経て、振込される

 

支給申請を行うと、その内容を審査したうえで、問題がなければ指定の口座へと振り込まれます。

 

雇用調整助成金は、申請対象期間の末日翌日から、2カ月以内の申請が必要です。

せっかく休業させても、この期限を過ぎてしまうと助成金は支給されません。

 

申請前の段階で、ある程度書類を準備しておくなど、段取りの良さが必要となります。

・助成金の支給手続きは非常に煩雑

今回は、助成金の中でも代表的な雇用調整助成金を例に、手順を説明しました。

 

上記で説明した手順も、簡潔に流れを説明したもの。

実際の申請では、「様式」というフォーマットへの記入などで、多くの方が戸惑うはずです。

 

中には、「雇用調整助成金」よりももっと、手続きや要件が複雑な助成金も存在します。

 

管轄の行政機関に問い合わせれば、書類の疑問点に答えてもらうことも可能です。

しかし、それでも混乱することは多いでしょう。

 

助成金そのものは、それほど金額の大きなものではありません。労力に対して、費用対効果が高いとは言えないかもしれません。

 

ですので、社会保険労務士事務所など、助成金業務に慣れた業者に相談する。

それも、一つの手だと思います。

○助成金を受給する際の心構えと注意点

・助成金は、あくまで目的達成のための補助

助成金の目的は、雇用の安定や拡大を後押しすること。

職場環境の改善や、不況時の雇用の維持により、一時的とはいえ会社の運営が苦しくならないよう、サポートするためのものです。

 

助成金をきっかけに、職場改善の努力を持続しなければ意味がありません。助成金のために、本来は不要な制度の導入を行うことは、本末転倒と言えます。

・助成金は課税の対象となる

助成金は雇用保険の事業の一部ですが、雑収入として課税の対象となってしまいます。

 

支給される金額をそのままあてにしてしまうと、計画が狂ってしまいます。注意しましょう。

 

失業者等が受け取る手当などは、課税の対象外ですので、初めて受給される方は、混同しないように気を付けましょう。

○まとめ

今回は助成金の概略について、ご説明いたしました。

 

返済の義務がなく、便利に使える一方、要件が複雑で申請に手間がかかるのも事実。

また、会社都合の退職者を出した場合は支給されないこともあるなど、落とし穴もあります。

 

申請を検討する場合は、早い段階から行政機関への問いあわせをするなど、慎重に計画しましょう。

 

有効に使えば、社業の発展や維持に役立つことは間違いありません。

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