【合格体験記】薬剤師国家試験|2019年度合格|目指そう合格!
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どんな資格か?

出典:PAKUTASO

薬剤師国家試験は文字通り薬剤師になるための国家資格になります。薬剤師は病院・薬局・ドラッグストアなど様々な場所で活躍している薬の専門家です。

この試験は「6年制」の薬学部を卒業することで試験を受けることができます。毎年の合格率はおよそ70%前後で、約9500人ほどの薬剤師が誕生しています。

ここでは薬剤師国家試験を受けるまでの流れや行ってきたことなどを紹介していきます。

経歴

学歴

北海道医療大学薬学部卒業

得意な科目

衛生、生薬学

不得意な科目

有機化学、薬理学

知識_モチベーション

薬剤師なるまでの長い道のり

薬剤師を目指した理由は薬に関して興味があったこと、就職に困らないだろうと考えてのことでした。私が大学受験を控えていた頃、世間はリーマンショック後の就職氷河期と呼ばれる時期を迎えていたこともあり、将来食べて行くのに困らないよう、手に職を付けたいと感じていました。

そして薬学部を選び入学しましたが、ここからの6年間は想像以上に大変な学生生活になりました。

まず、大学の講義はほぼ「必修科目」。受けたい講義を選択し、空き講は自由にできるという大学生活を考えていましたが、それは間違いでした…。高校の授業とほとんど変わらない雰囲気でぎっしり毎日講義が入っています。

前期・後期の講義後には各科目それぞれの試験があり、すべての単位を取得していくのはとても大変です。途中で留年したり、退学する学生も少なくありません。

国家試験の前には卒業試験がありますし、もちろん卒業論文(研究)もあります。加えて就職活動も行ったり…となかなかハードなスケジュールです。

合格後に待っているメリットの多さ

薬学部の影の面ばかりが見えてしまい、不安になる方もいるかもしれません。

でも、安心してください。苦労した分の結果は必ず返ってきます。

まず何といっても「薬に詳しくなれる」というのは薬剤師の強みです。

風邪薬、痛み止め、胃薬、便秘薬、睡眠薬、花粉症の薬…私たちが普段から使用する薬の数は膨大にあります。

飲み合わせは大丈夫なのか、この薬は周りの人からあまりいい評判を聞かなかった、テレビで自分が飲んでいる薬について情報が流れていたが飲み続けて大丈夫なのか…。

あらゆる場面で戸惑うことがあると思います。そう言ったときに自分が学んできた薬剤師の知識を活かし、自分で判断することができます。

また、とても現実的な話になってしまいますがお給料が高いです。

薬学部6年を卒業するまでにかなりの学費がかかる一方で、普通に働いていればその分の元は取れると先輩方から伺っています。

現在の30代前半の年収が400万円前後、薬剤師の場合500万円前後と言われています。30代だけでなく、20代から平均年収を上回るような場合がほとんどです。加えて、薬剤師のバイトの時給は会社や場所にも拠りますが、2000円以上がほとんどだと思います。

ただし、患者さんの命を預かる仕事ですから、それ相応の責任は付き物です。ですが、定期的な勉強会や研修会など学ぶ機会はたくさんあるので、自分の気持ち次第でどこまでも進んでいけます。

どの資格もそうですが、取得したらゴールではありません。そこからのスキルアップが重要であると私は考えます。

「自己研鑽」の気持ちを忘れずに自分磨きをしていくことで、とても充実した薬剤師生活を送れると思い、現在励んでいます。

知識_ストラテジー

使用した教材:薬剤師国家試験対策参考書(薬学ゼミナール)

この参考書は薬学ゼミナールと呼ばれる薬学生の予備校から出版されています。俗にいう「青本」と呼ばれる参考書です。

他にも各予備校からファーマプロダクトは「虹本」、メディセレは「オレンジ本」…など様々な参考書が出版されています。

どれも国家試験対策本ですのでカバーする内容に大きな差はありません。大学指定の参考書がある場合はそちらを選択し、ない場合は一度中を眺めてみてぱっと見の印象や絵・図の使われ方、色味など自分の好みに合いそうな参考書を選択することをおすすめします。

私は基本的にこの青本と講義で使用したレジュメ、国家試験過去問集、予備校が大学で開催する講習会資料の4点で勉強をしました。

その他、必要に応じて問題集などを用意するのもいいと思いますが、あまり勉強する道具ばかり集めてもカバーしきれない場合がありますし、やっていないものが手元にあると精神的に焦ってくる場合もあるので注意してください。

科目毎の対策

薬剤師国家試験の科目は「物理、化学、生物、衛生、薬理、薬剤、病態・薬物治療、法規・制度・倫理、実務」の9つに分かれています。

それぞれの科目についての簡単にですが勉強法の要点を述べていきます。

【物理】

この科目は比較的独立した科目だと思います。こういった基礎となる科目は早い段階から勉強をしておくと良いです。私は4~5月にメインで勉強しました。

というのは、こういった暗記ではない理論を中心とした分野は一夜漬けが通用しないからです。

暗記科目であれば試験直前でも短期記憶したものが出題されれば儲けものです。ですが、理論的な分野ではまず「理解」が必要となってきます。

問題を解く上で計算グラフの読み取りなどが必要となってきますので、そういったものの公式を覚えただけでなく使いこなせなければなりませんし、グラフの読み方も慣れなくてはいけません。

なのでこう言った科目は6年生のスタートの段階、例えば春の間であったり遅くても夏が終わるまでにはある程度の学力を完成させておく必要があります。

【化学】

こちらも物理同様の理論中心科目ですので、物理とセットで早期の対策を行うのがよいと思います。

私は前述でも記載したように有機化学がとても苦手でした。化学反応がなかなかうまく理解ができず苦戦しましたが、こちらは基礎問題が解ける程度に止め他の科目に力を入れました。

化学の範囲では有機化学以外にも生薬学医薬品化学(医薬品の構造や解析)の分野も混ざっていたので、そちらを得点源とすべく優先しました。この分野は有機化学と比べると、比較的取りやすい範囲だと思いますので、取りこぼしの無いようにしてください。

【生物】

物理は比較的独立したした科目だと述べましたが、生物はむしろ薬理、病態・薬物治療の基盤となる他分野とのつながりが深い科目です。なので、生物も物理・化学と合わせて早めに攻略したいものになります。

人体や微生物の構造は図や絵を用いて理解するのがいいと思います。また、栄養素の代謝は体内の流れを意識してください。これらの構造や流れを頭の中に入れておくことで、次へつなげることができます。

このつなげる重要性については後程病態・薬物治療の部分で例を挙げて説明します。

【衛生】

この科目は大きな得点源になります。国家試験の中で大きな得点割合を占めているので、この分野をできるようになれば大きく点数がアップします。

暗記系が多いことに加えて、内容も環境や栄養素、食品衛生など身近な話題が多いので興味を持てるものが多いのではないでしょうか。

また実際に食品表示を見てみたり、検査器具の写真などを目で確認したりすることで、より内容を確実に定着させることができます。勉強の合間の息抜きに調べてみるとよいです。

【薬理】

薬理は本当にカタカナばかりです。名前を視覚的に覚えるタイプだったので、カタカナの名前はなかなか覚えられませんでした。

抗体薬はどれもこれも~マブと名前がつくのでどれも同じに見えてきてウンザリしました。そういう場合、私はいっそのこと似た名前の薬を表に並べて整理しながら覚えていました。

あらゆるページに飛び飛びで出てくるものをその都度覚えるのは難しかったので、1枚の紙で同時に見られるようにするのは個人的に効果的でした。

【薬剤】

薬剤は参考書のまとめ表を利用するといいと思います。

相互作用、製剤の種類と特徴、製剤を作るための機械、特殊製剤の名前とその仕組み…ほとんどの参考書にはそういった内容が表やまとめページに記載されています。その表を自分の中で整理し理解するのが効率的です。

加えて投与計画の範囲で計算問題が出題されることが多いので、その部分の公式は忘れずに覚えてください。

【病態・薬物治療】

薬理同様、生物からつながっている科目になります。

ここで生物、薬理、病態・薬物治療がつながっているということを花粉症を例に説明をします。

アレルゲンである花粉が体内に入りそれを排除しようとした免疫系が活性化したことにより鼻汁や目のかゆみなどの症状が起こります(病態)。

そのアレルギー反応は花粉を異物であると認識した免疫細胞によってIgE抗体が作られ、その抗体がマスト細胞結合するとヒスタミンが放出されます。そしてそのヒスタミンが粘膜などに存在する受容体に結合することで鼻汁や目のかゆみなどを引き起こします(生物)。

アレルギーを抑えるためにはヒスタミンが結合する受容体を塞ぐ必要があるので、ヒスタミンを阻害する薬を服用する必要があります(薬物治療)。

アレルギーに用いられるヒスタミン阻害薬にはオロパタジンやフェキソフェナジンがあります(薬理)。

といったように、病気が起こる原因~治療までの事象を細切れに覚えるのではなく、一連の流れとして覚えるのが一番効率がいい方法です。

【法規・制度・倫理】

この分野は完全に覚えたもん勝ちです。逆に言えば、後からでも挽回が効く、最後の切り札にもなる科目と言えます。

私の場合は11月頃から本格的に勉強しました。

正直なところ、法律の内容をしっかり覚えてしまえば問題は解けます。ただし、紛らわしい法律内容が多く存在します。

例えば「麻薬・覚せい剤・大麻・向精神薬」です。これらはどれも国で規制されている薬物ですが、規制のされ方がそれぞれ違います。保管方法や保管場所、譲渡・譲受の方法、輸入・輸出の制限…どれもすべて同じではありません。こう言った惑わされやすい部分は試験に出やすいので、しっかり区別して覚えてください。

また、法律ですので文章が堅苦しい場合がほとんどです。対策としてはたくさん過去問を解いてください。そうすることで文章の言い回しに慣れることができます。

【実務】

実務は何といっても5年生で行った実務実習をよく思い出してください。

場所によって学んだ内容に若干の違いはあるかもしれませんが、私は実務実習で学んだ内容がたくさん出題されていたと感じました。

まずはその内容を思い出しつつ、足りない部分を補っていきます。加えて、これまで説明してきた8つの分野を実際に現場で活かすことが実務での目的になりますので、これらの分野と被って出題されることも多いです。応用が利くようにしてしていきたい科目でもあります。

手続_スケジューリング

出典:PAKUTASO

勉強スケジュール

試験勉強のスケジュールについては何より「早くスタートを切る」これに尽きると思います。

また、1日に行う内容をしっかり決めておくことです。可能であれば1か月単位や年単位で計画を立てれるのが理想的ですが、1週間単位からでも全然構いません。

その時無理な計画は立てないようにします。加えて、必ず週に1日「予備日」を設けてください。この予備日は残りの6日間で本来やるべきだったのにできなかった部分を補うための日にしてください。

すべてが計画通りに上手く進むことはほぼありません。臨機応変に対応する柔軟な考え方も大切になります。

試験中の時間配分

必須問題は特に注意してください。

試験の一番最初ですから緊張していると思います。ここで波に乗れれば最後まで突き進めますが、失敗してしまうとそのあとのモチベーションに大きく関わってきます。

90題90分です。単純計算1問1分で解かなくてはなりません。加えて正答率70%未満、各分野30%以下では足切りという条件もあります。

必須問題はおおむね受験生の多くが正答できる内容を出題してくるので、そこまで身構える必要はないです。ですが、稀に難しい問題が出題される場合もあります。

そういうときはまず、その問題に固執せず次の問題へ進むようにします。そして、一通り解き終わった後その問題へ戻ってください。

その1問が解けなくても試験には落ちません。他の問題は解ければ何も心配はないのです。焦らず状況を判断します。

理論問題・実践問題は比較的時間が多めに設定されているので焦らず解けると思います。

ここで1つだけ、理論問題は難しい問題がたくさん出てくるので、確実に選択肢を選べない時がよくあります。私ももちろんそうでした。

そういった場合は「他の人も解けてないから大丈夫」と思いながら、自分を落ち着かせました。実際、模試(104回薬剤師国家試験はまだ正答率が出てないので不明)などを受けてても難しいと感じた問題の大半は正答率が30%を切るものが多いです。

難しいもので点を落とすよりも、誰もが正解している問題を間違える方がよっぽど痛手になります。

試験前の準備

試験前に最低限確認することをいくつか挙げます。

試験会場の場所

まずは試験会場を把握しておくことは最重要事項です。試験会場については事前に知らせがありますので、自分が住んでいる場所が近いのか遠いのか確認しておきましょう。

ホテルの予約

もし会場が遠い場合は会場近くのホテルを予約する必要があります。試験時期が冬なので、天候による交通機関の乱れも可能性としては有り得ます。

また、試験は2日間に渡ってあるので、1日目が終了した段階で予備校による検討会などが開催されます。もしそこに参加するのであれば終了時間は21時近くになるので、すぐ帰宅できる場所を確保しておくと移動時間が削減できてよいと思います。

試験当日に余計な心配を増やさないためにも、会場まで30分~1時間以上要する場合はホテルを予約することをおすすめします。

交通機関

自宅から向かう場合はしっかりと交通機関の状況を把握しておきましょう。試験はおそらく土日に行われますので、休日ダイヤでバスが来なかった…なんてことの無いように注意してください。

乗り換えが必要な方は十分な時間で移動ができるように計画しておきましょう。

さらに、当日は天候によるダイヤの乱れを考慮した余裕を持った行動を心掛けるようにしてください。

トイレの位置と個数

会場着いたら、まずトイレの場所と個数を確認してください。

人間の生理現象ですのでトイレで用を足すことは避けられません。ですが、行列の中を並ぶのは正直嫌ですよね。

そういう時は試験会場の周りの建物のトイレを借りるのもありだと思います。コンビニであったり、自分が宿泊しているホテルなど緊急のトイレを見つけておくと安心です。

試験会場は前日に見に行くことができるので、私は予めどのような場所で試験を受けるのか確認とトイレの場所を見ておきました。

技能_テクニック

私の勉強をする上でのキーワードは「つなげる」ことだと思います。

先ほど、科目毎の対策でも述べたようにほとんどの内容は関連しています。各分野の内容を断片的にとらえるのではなく、関連付けて覚えるようにすると印象に残りやすく覚えやすいです。

また、予備校の講習会を利用するのもいいと思います。もらえるテキストはきれいにまとまっており、私はそれをそのまま試験直前の休み時間で読み直したりしていました。

また、アウトプットの練習として友人同士でわからない部分を教え合う勉強方法も効率的です。相手に教えるためには、教えられるだけ自分が理解していないとできないことです。

自分はどこがわかっていて、逆に理解できてないのかが一目瞭然になります。会話の中で思わぬ質問が飛んできたりもするので、新たな気づきがありとてもいい方法だと思います。

コミュニケーション

友人同士で情報共有することは大切です。

特に卒業試験では主にどの範囲を出題するようだ、この部分は前回の試験で出したから出さない、逆に出来が悪かったからもう一度類似問題が出る…など、学生それぞれが集めた情報を持ち寄って対策を行うことも重要です。

受験生へ

出典:PAKUTASO

受験生の皆さん勉強お疲れ様です。

最後の1年間は特に怒涛のような時間運びになると思います。

ですが、焦らないでください。勉強は正しく行った分だけ必ず伸びます。

人間の頭は学んだことをすぐに結果へ結び付けられるものではなく、時間がかかります。インプット(勉強)したものをアウトプット(問題を解く)するには練習が必要です。

根気よくインプットとアウトプットを続けてみてください。そして学んだことをつなぎ合わせられるようにしてみてください。そうすると、ある日問題がスラスラ解けるようになる時期が来ます。ただし、この時期はいつか判るものではない上に個人差があります。

この時期が試験本番前に来るよう「善は急げ」、早めに少しずつ対策するとよいです。

受験生の方々の健闘を祈ります。そして、薬剤師生活を一緒に楽しみましょう!

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