【高速上場】コーポレートガバナンスの機能もった経営組織を構築するには

株式公開準備担当者の採用と丸投げ

順調に会社が成長してくると、株式上場を行おうという話が必ずといっていいほど出てきます。あくまでも売上と利益が急成長しただけであって、経営組織というものができあがっているというところは、正直言って皆無です。

経営組織とは、コーポレートガバナンスの機能が働き、経営戦略を組織として効率的に行えるように業績管理、経営管理ができる体制で、大きな会社ですと本社機能としてグループ全体を管理しています。

前にも記載しましたが、このような経営組織体制ができていないと上場審査に合格することはできません。

このような体制というのは、思いついたからすぐ出来るわけではないので上場するためには、思い立ったら早くても3年ぐらいかかってしまいます。

上場を行おうという話が、経営層の中で盛り上がってくると得てして、外部から株式公開準備担当者なるものを採用します。その中にもさまざまな人がいて、他社で株式公開担当者の経験者・証券会社出身・銀行出身・公認会計士・税理士・将来性のある若者などなど、何でも出来る人や一部の事しかできない人もいます。

全体をうまくコントロール出来るような人が採用できればいいのですが、多くが独りで孤立してコーポレートガバナンスの機能をもった経営組織体制を構築できずに辞めてしまうというケースもあります。結局、いくら良い人材を入れても、組織が一丸とならない限り、会社の莫大な資料を調査して上場審査書類作成することも限界をきたしてしまいます。

中には、コミュニケーション能力も非常に優れて全部ができて万能の人もいますが、このような方に巡り会うことはかなり希であると思ってください。

上場目指すなら最初から管理部門に意識付けをする

そのような人に出会うことができれば非常に最高なのですが、確率的に低い人との出会いを求めるよりは、社内若手社員の育成する方が非常に効果的だと思います。

まず、社内若手社員の育成のメリットは、小さい頃からの会社を知っているので、会社の事情に非常に詳しいというメリットはあります。あとは、人間関係も構築されているのでみんなが一丸となって協力してやれる体制を作りやすいということです。

残念ながら株式公開準備担当として入ってこられる方は、会社が好きと言うよりは、上場前に株式を取得して、大きなキャピタルゲインを得ようという方が多いように見えます。

そういう人は、会社の経営組織を作るというよりは、審査書類を作成してとにかく上場させてキャピタルゲインを手に入れる。そちらの意識が強く会社成長及び上場後の体制も意識せずに辞めてしまうこともあります。

あくまでも上場は、会社の成長の初期であります。どんどん大きくなっていかなければなりません。そうなったときに、やはり社内若手社員とともに一緒に成長していくのが好ましいでしょう。

上場を目指そうという会社であれば、財務経理・人事総務法務 のような組織は最低源あるはずと思われます。大きな会社だと、財務・経理・人事・総務・法務・IRなど細分化はされていますが、会社の聡明期ですから。最低、財務経理・人事総務法務 の二つぐらいで動いているのが多いのではないでしょうか。

財務経理・人事総務法務の担当には、初期の段階から上場を目指すことを伝えて、上場のレベルになってほしいという目標を与えて意識付けしてあげると良いと思います。単に帳簿をつけて請求書発行、支払業務、契約書作成、雑用、採用等ぐらいでは、コーポレートガバナンスが機能した経営組織というものは構築することはできません。

上場レベルの経営組織ってどんなものなんだと。若手社員も経験がないのでさっぱり分からないのでしょうし、他の経営陣も営業が必死でどうやって教育して良いのかわかりません。

上場審査書類を作成できるようになれば経営組織は自ずとできあがる

経験がないのでどうしたら良いのかわからないのは、当たり前です。

じゃぁ、経験がある人って何をやってきたかというと上場審査書類の新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)(Ⅱの部)作成を中心に経験を積んできているだけなのです。

上場審査書類の「上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)(Ⅱの部)」作成 これをやったことがある人は、上場の数だけぐらいなので年間でもそんなに多くの人がいるわけでありません。

2019年度ですと、東証上場の内訳は、東証一部1社、東証二部6社、マザーズ64社、ジャスダック11社となっています。

合計すると83社がこの「新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)(Ⅱの部)」作成に関わっていたことになりますね。

この書類というのは、

経営組織がきっちり運営できているのかというチェックリスト

のような様相もあります。すなわち、このチェックリストがサクサクと作成できる体制ができていれば、自ずとかなり立派な経営組織が構築すること可能なのです。

この書類作成を目標にして、それがスムーズにできるように各担当に項目毎に分業し指示すれば会社の初期段階においては、業績管理と経営管理もできて、コンプライアンスもできる大手企業の本社機能もどきのようなものが構築できてしまうのです。項目毎に管理できるようにするために担当者も努力するため自走できる社員もでき、会社がさらに強くなっていきます。

次回は、新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)の概要を解説していきたい思います。

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投稿者のプロフィール
この記事の投稿者
龍神 龍太郎

名前:龍神 龍太郎
ニックネーム:龍太郎 副塾長

財務、経理、税金を得意としています。

会社では、数字で評価されるからこそ数字を理解する必要があります。

AIが管理する時代だからこそ、数値の本当の意味を理解する必要があります。

PLだけでしか語れない管理職は、令和時代は、終わりです。

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